2011年 07月 01日
サロマ湖100kmマラソン初挑戦 |
6月26日(日)北海道サロマ湖で行われたウルトラマラソンに参加してきました。
前日の土曜日、IIDAランナーズの代表で同年のIパパ、後輩のオッキーの3人で午前9時飯田を出発、名古屋国際空港から北海道女満別空港へ飛ぶ。そこから受付会場(スタート地点)の湧別町へレンタカーを運転して到着したのは午後4時。宿泊はゴール地点に近い網走市なので又約100Km運転してやっとホテルに到着したのは午後6時半・・・。やはり北海道は遠いです。(汗)
なぜウルトラに挑戦する事になったかと言うと、Iパパの「今、挑戦せんといつできるかわからんよ」の一言。
なんでもフルマラソン(42.195K)を4時間で完走できるうちに挑戦しないと100Kを完走するのは難しいそうだ。これから加齢のためにタイムが落ちるであろう事を考えると今しかない!
気が付いた時にはネットで申し込みを済ませていました。(笑)
26日の早朝2時30分ゴール地点の常呂町に向けて網走を出発。北の大地はこの時間からゆっくり明るくなっていきます。常呂町から主催者側が用意してくれたバスに乗り込みスタート地点の湧別町へ。そのころにはすっかり夜が明けていました。
午前5時、スタート時の気温は5℃くらいで曇り。でも天気予報は日中24℃で晴れとの事なのでTシャツ一枚にアームウォーマーを装着してスタート。しばらくは1Kmを7分ぐらいで進む予定。でもまわりは1Km6分ぐらいのスピードで進んで行くのでどんどん置いてかれます。
10Kmの地点でトイレ休憩をゆっくり採っていたら、あれランナーがいない。どうも一番最後尾に・・・。(汗)
10Kmの通過時間は午前6時20分、1Kを7分40秒も掛かってしまい、これでは42.195Kの最初の関門に引っ掛かってしまう。やはりトイレは事前に済ませておくべきだったか?(あたりまえですネ)
でもこれから30KmをいつものJOGのペースで行けば大丈夫と変に余裕を持ち再スタート。
12Km地点で折り返してきたトップのケニヤのワイナイナ選手とすれ違う。すごいスピードだ。彼と目が会ったのは最後尾の特権か。(笑)
20Kmの通過時間は午前7時22分。1Kmを6分に上げたので50人ぐらい抜いた感じ。ちょっとこのペースは速すぎるのでしばらくは集団の中で走る事にする。なにしろ初めての100Km、60Kmまでは走った経験があるがその後は何があるかわからない。とにかく今回は完走目的なのだから今から無理をしないと心に決めている。
龍宮台の折り返し地点で地元太鼓クラブの皆さんの応援。早朝からありがとうございます。
30Km地点を午前8時30分に通過。少し足底に痛みがある程度でいたって快調。曇っていた天気も晴れ間が見えて来たのでサングラスと帽子を装着、これから暑くなるぞ!
(写真はサロマ湖湧別町方向、右側先端部が龍宮台、手前陸地が55Km地点)
第一関門42.195Kmをちょうど午前10時に通過。関門時間は午前10時30分なので30分の余裕が出来た計算になる。このころから歩いたりスピードダウンするランナーを見かける様になる。
55Km地点のレストステーションに到着。ここで預けておいた新しいTシャツ、靴下に履き替え、おにぎりを3個、バナナ1個、エネルギージェル1個を食べて一休み。30分余裕があるんだから20分ぐらい休んでもいいだろうと周りのランナーを窺う。もうすでに走るのをあきらめたランナーは比較的表情が明るいが、再スタートするランナーは悲壮感が漂う。これからまだ45Kmもあるのだ・・・。
そのうちにスタッフのおじさんが「具合が悪いのか?もうスタートしないと次の関門に間に合いませんよ」と声を掛けてくれる。次の関門時間は午後12時35分、今の時間はちょうど正午。つまり1Kmを7分で走らないと間に合わない。他のランナーを観察している場合ではなかったのだ。
気合を入れて再々スタート。この5Kmゆっくりとした登りなので半分ぐらいのランナーは歩いているがそこは普段信州の山の中で練習しているこの私、こんなの登りの内に入らないとばかりどんどん抜いて12時30分に60Kmの関門を通過。何とか間に合うがここからの20Kmが関門との戦いで苦しかった。とにかく10Kmごとに現れる関門を1時間10分で通過しないとアウト!60Km過ぎると1Km7分を守るのは結構しんどい事がわかった。足もだんだんと膝、ふくらはぎ、足裏と痛みが増してきて完走できるのか心配になってくる。
遠く北海道までお金を掛けてやってきて完走できないではあまりに悔しい。周りには同じ思いなのか厳しい顔をしながら足を引きずるように走るランナーが増えてくる。
(サロマ湖常呂町方面、右端がワッカ原生花園入口で中央陸だか海だかわからないところがワッカ)
80Kmの関門はこのレースの一番の見どころ「ワッカ原生花園」の入口になっていてここをクリアーしないことにはサロマにきた意味がない。そして通過すると残り20Kmは10kmを1時間30分毎になりかなり楽になる。
それがわかっているので皆励まし合いながら走るが関門手前で崩れるように倒れ込むランナーも。私は何とか午後2時56分43秒で通過。関門時間の午後3時まで残すところ3分17秒である。
この時は心からホッとした。今までいろんなレースに出場したが関門が気になった事は一度もなかった。やはりサロマは違う。なにしろ去年の完走者は45%だ。
それにしても80Kmの関門を過ぎてからのワッカは美しかった。
ワッカはサロマ湖とオホーツク海を隔てる細長い砂州地帯なのだが季節の流れとともに300種類の花が咲き乱れるそうで、この6月は深紅色のハマナスとオレンジ色のエゾスカシユリがランナーを迎えてくれた。
ワッカの言葉の語源はアイヌ語で「水の湧くところ」の意味があり人間を含めた動植物の命の源が湧きでる場所なんだろう。
そこを疲れ果てたランナーがひたすら列をつくって走る。このレースを企画した人はなんて詩人何だろう、モウロウとした頭の中で考える。(後で思ったかもしれないがなんとも心が詩的になった事は事実)
ワッカ折返しの90Kmの関門を午後4時23分に通過。とうとう残り10Kmになった。最終関門は午後6時ちょうど。後1時間37分ある。自分の走力ならば十分可能な時間だが去年の長野マラソン、河口湖マラソンのゴール直前の痙攣を思い出す。もし同じ事が起きたらアウトだ。残り10Kmの前に念入りにストレッチをして頭と足に主催者が用意してくれた氷水をかぶり走りだす。よし!足は動いてくれる!自分の足に感謝感謝!
少し進むと80Kmの関門はクリアーしたが、何かのトラブルが起きてリタイヤを余儀なくされたランナーが収容車を待つ。掛ける言葉も見つからず前に進むが無念さを思うと涙がたまってくる。
残り3Kmの表示が出てくると走っているランナーの表情が和らいできているのがわかる。もうそんなに無理しなくても間に合うのだ。残り2Km、1Km・・・。常呂町の住民の皆さんが最後の声援を送ってくれる。交通整理の警備員さんまでが「おまえらはすごい!」と声を掛けてくれる。
残り300m地点で先にゴールしたオッキーが私を見つけてくれた。固い握手!
午後5時51分58秒ゴールを通過。周りの名前も知らないランナーと自然に握手を交わす。
Iパパはゴールで待っていてくれた。サロマに誘ってくれてありがとう。言葉に出なかったが感謝の気持ちでいっぱいになった。
朝5時にスタートして掛かった時間は12時間51分58秒。
途中何度も心が折れそうになったが、快く送り出してくれた奥様や会社の仲間達、ランナーズの仲間の励ましのお陰で完走できたのだと思う。改めて感謝!
前日の土曜日、IIDAランナーズの代表で同年のIパパ、後輩のオッキーの3人で午前9時飯田を出発、名古屋国際空港から北海道女満別空港へ飛ぶ。そこから受付会場(スタート地点)の湧別町へレンタカーを運転して到着したのは午後4時。宿泊はゴール地点に近い網走市なので又約100Km運転してやっとホテルに到着したのは午後6時半・・・。やはり北海道は遠いです。(汗)
なぜウルトラに挑戦する事になったかと言うと、Iパパの「今、挑戦せんといつできるかわからんよ」の一言。
なんでもフルマラソン(42.195K)を4時間で完走できるうちに挑戦しないと100Kを完走するのは難しいそうだ。これから加齢のためにタイムが落ちるであろう事を考えると今しかない!
気が付いた時にはネットで申し込みを済ませていました。(笑)
26日の早朝2時30分ゴール地点の常呂町に向けて網走を出発。北の大地はこの時間からゆっくり明るくなっていきます。常呂町から主催者側が用意してくれたバスに乗り込みスタート地点の湧別町へ。そのころにはすっかり夜が明けていました。
午前5時、スタート時の気温は5℃くらいで曇り。でも天気予報は日中24℃で晴れとの事なのでTシャツ一枚にアームウォーマーを装着してスタート。しばらくは1Kmを7分ぐらいで進む予定。でもまわりは1Km6分ぐらいのスピードで進んで行くのでどんどん置いてかれます。
10Kmの地点でトイレ休憩をゆっくり採っていたら、あれランナーがいない。どうも一番最後尾に・・・。(汗)
10Kmの通過時間は午前6時20分、1Kを7分40秒も掛かってしまい、これでは42.195Kの最初の関門に引っ掛かってしまう。やはりトイレは事前に済ませておくべきだったか?(あたりまえですネ)
でもこれから30KmをいつものJOGのペースで行けば大丈夫と変に余裕を持ち再スタート。
12Km地点で折り返してきたトップのケニヤのワイナイナ選手とすれ違う。すごいスピードだ。彼と目が会ったのは最後尾の特権か。(笑)
20Kmの通過時間は午前7時22分。1Kmを6分に上げたので50人ぐらい抜いた感じ。ちょっとこのペースは速すぎるのでしばらくは集団の中で走る事にする。なにしろ初めての100Km、60Kmまでは走った経験があるがその後は何があるかわからない。とにかく今回は完走目的なのだから今から無理をしないと心に決めている。
龍宮台の折り返し地点で地元太鼓クラブの皆さんの応援。早朝からありがとうございます。
30Km地点を午前8時30分に通過。少し足底に痛みがある程度でいたって快調。曇っていた天気も晴れ間が見えて来たのでサングラスと帽子を装着、これから暑くなるぞ!
(写真はサロマ湖湧別町方向、右側先端部が龍宮台、手前陸地が55Km地点)
第一関門42.195Kmをちょうど午前10時に通過。関門時間は午前10時30分なので30分の余裕が出来た計算になる。このころから歩いたりスピードダウンするランナーを見かける様になる。
55Km地点のレストステーションに到着。ここで預けておいた新しいTシャツ、靴下に履き替え、おにぎりを3個、バナナ1個、エネルギージェル1個を食べて一休み。30分余裕があるんだから20分ぐらい休んでもいいだろうと周りのランナーを窺う。もうすでに走るのをあきらめたランナーは比較的表情が明るいが、再スタートするランナーは悲壮感が漂う。これからまだ45Kmもあるのだ・・・。
そのうちにスタッフのおじさんが「具合が悪いのか?もうスタートしないと次の関門に間に合いませんよ」と声を掛けてくれる。次の関門時間は午後12時35分、今の時間はちょうど正午。つまり1Kmを7分で走らないと間に合わない。他のランナーを観察している場合ではなかったのだ。
気合を入れて再々スタート。この5Kmゆっくりとした登りなので半分ぐらいのランナーは歩いているがそこは普段信州の山の中で練習しているこの私、こんなの登りの内に入らないとばかりどんどん抜いて12時30分に60Kmの関門を通過。何とか間に合うがここからの20Kmが関門との戦いで苦しかった。とにかく10Kmごとに現れる関門を1時間10分で通過しないとアウト!60Km過ぎると1Km7分を守るのは結構しんどい事がわかった。足もだんだんと膝、ふくらはぎ、足裏と痛みが増してきて完走できるのか心配になってくる。
遠く北海道までお金を掛けてやってきて完走できないではあまりに悔しい。周りには同じ思いなのか厳しい顔をしながら足を引きずるように走るランナーが増えてくる。
(サロマ湖常呂町方面、右端がワッカ原生花園入口で中央陸だか海だかわからないところがワッカ)
80Kmの関門はこのレースの一番の見どころ「ワッカ原生花園」の入口になっていてここをクリアーしないことにはサロマにきた意味がない。そして通過すると残り20Kmは10kmを1時間30分毎になりかなり楽になる。
それがわかっているので皆励まし合いながら走るが関門手前で崩れるように倒れ込むランナーも。私は何とか午後2時56分43秒で通過。関門時間の午後3時まで残すところ3分17秒である。
この時は心からホッとした。今までいろんなレースに出場したが関門が気になった事は一度もなかった。やはりサロマは違う。なにしろ去年の完走者は45%だ。
それにしても80Kmの関門を過ぎてからのワッカは美しかった。
ワッカはサロマ湖とオホーツク海を隔てる細長い砂州地帯なのだが季節の流れとともに300種類の花が咲き乱れるそうで、この6月は深紅色のハマナスとオレンジ色のエゾスカシユリがランナーを迎えてくれた。
ワッカの言葉の語源はアイヌ語で「水の湧くところ」の意味があり人間を含めた動植物の命の源が湧きでる場所なんだろう。
そこを疲れ果てたランナーがひたすら列をつくって走る。このレースを企画した人はなんて詩人何だろう、モウロウとした頭の中で考える。(後で思ったかもしれないがなんとも心が詩的になった事は事実)
ワッカ折返しの90Kmの関門を午後4時23分に通過。とうとう残り10Kmになった。最終関門は午後6時ちょうど。後1時間37分ある。自分の走力ならば十分可能な時間だが去年の長野マラソン、河口湖マラソンのゴール直前の痙攣を思い出す。もし同じ事が起きたらアウトだ。残り10Kmの前に念入りにストレッチをして頭と足に主催者が用意してくれた氷水をかぶり走りだす。よし!足は動いてくれる!自分の足に感謝感謝!
少し進むと80Kmの関門はクリアーしたが、何かのトラブルが起きてリタイヤを余儀なくされたランナーが収容車を待つ。掛ける言葉も見つからず前に進むが無念さを思うと涙がたまってくる。
残り3Kmの表示が出てくると走っているランナーの表情が和らいできているのがわかる。もうそんなに無理しなくても間に合うのだ。残り2Km、1Km・・・。常呂町の住民の皆さんが最後の声援を送ってくれる。交通整理の警備員さんまでが「おまえらはすごい!」と声を掛けてくれる。
残り300m地点で先にゴールしたオッキーが私を見つけてくれた。固い握手!
午後5時51分58秒ゴールを通過。周りの名前も知らないランナーと自然に握手を交わす。
Iパパはゴールで待っていてくれた。サロマに誘ってくれてありがとう。言葉に出なかったが感謝の気持ちでいっぱいになった。
朝5時にスタートして掛かった時間は12時間51分58秒。
途中何度も心が折れそうになったが、快く送り出してくれた奥様や会社の仲間達、ランナーズの仲間の励ましのお陰で完走できたのだと思う。改めて感謝!
by minoru-okura
| 2011-07-01 19:46
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